日銀会合は予想通り現状維持
相変わらず静かな東京株式市場です。26~27日に開催された日銀の金融政策決定会合は予想通りの現状維持。あわせて公表した「経済・物価情勢の展望(展望リポート)」では、2023年度の消費者物価指数(生鮮食品除く)の予測を中央値で前年度比プラス1.0%と新たに示しました。21年度はプラス0.1%と1月時点の見通し(プラス0.5%)から下方修正しました。22年度はプラス0.8%と同見通し(プラス0.7%)から上方修正しました。
FOMC気になり手伸びず
今晩から米FOMCが開催されます。このところ穀物や非鉄金属などの商品市況が大きく上昇してきており、世界的な金融緩和で生み出された膨大な資金が商品や資産価格を押し上げてるところにコロナワクチン接種の進展によるリベンジ消費の押し上げが重なるインフレ過熱懸念が高まっており、コストプッシュインフレに対する声明が出るのか気になるところです。また、キャピタルゲイン課税に言及するであろうバイデン大統領の演説内容も確認したいところであり、市場参加者の手が伸びなくなっています。
上方修正相次ぐも信用買い残重し
足元で本格化している決算発表は概ね良好で上方修正が相次いでいます。しかし、日本電産やエムスリー、キヤノンなど株価はズッコケており、約3兆2000億円に積み上がった信用取引買い残高が重しとして意識されているようです。
日経平均は三角保ち合い
日経平均は2月16日の3万714円高値以降は上値を切り下げており、戻り高値は3月18日の3万485円、4月6日の3万208円といった具合。一方、下値は3月5日の2万8308円、3月24日の2万8379円、4月21日の2万8419円と切り上がってきています。三角保ち合いを形成中であり、上か下かどちらに抜けるのかを見守っている状況です。抜けた方向につくというのが相場のセオリーであり、放れを固唾を飲んで見守るしかありません。
直近IPOも動きづらさ
個別物色は一部で見られますが、昨日のテスホールディングスでIPOはしばし一服。直近IPO銘柄も手垢がつき、動きづらくなってきました。しばし様子見が賢明ということでしょう。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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