決算発表一巡した途端に急落
先週末で決算発表がほぼ一巡した途端に東京株式市場は急落しました。確かに13日に発表されたミシガン大学の8月消費者態度指数は市場予想を下回りました。およそ10年ぶりの低水準だったことで消費関連銘柄が売られ、長期金利が低下しました。しかしながら、ハイテク株が堅調に推移して主要3指数は小幅に上昇し、NYダウとS&P500は4日連続で史上最高値を更新しました。
アフガン問題を悪材料視?
寄り付き前に内閣府から発表された4~6月期GDP速報値は2四半期ぶりにプラス成長。市場予想は下回りましたが、寄り付きからいきなり急落するほどの悪材料とは思えません。となると、アフガニスタンを反政府勢力のタリバンが制圧したことが悪材料視されたのでしょうか。20年間米軍が駐留していたアフガニスタンが、バイデン政権に代わって秩序だった米軍撤退と現地政府への権力移譲を進めた挙句、わずか数日でタリバンに制圧されてしまいました。
信頼失墜で国内政治に波及も
バイデン政権の判断ミスではないかといった見方も浮上しているようで、信頼失墜で経済政策を含む国内政治に波及するかもしれないといった外電もありました。防衛関連銘柄の石川製作所や豊和工業などが上昇していることから、地政学的なリスクが浮上したことに反応したものと思われます。
日経平均PERは13倍割れ
日経平均株価は2万7500円を割り込み場面がありました。先週末段階で日経平均の一株利益(EPS)は2121円に増加しました。株価収益率(PER)は12.9倍と13倍割れで割安水準まで下落したことになります。
TOPIXはトレンド崩れず
堅調に推移してきたTOPIXもこの日は日経平均とほぼ同率の下落となってしまいました。ただし、TOPIXは2月高値と5月安値の中でのボックス相場を継続しておりトレンドは崩れていません。
徐々に買いの手入れる局面
日経平均は2月高値期日を通過しましたが、TOPIXの高値は3月19日です。しばらくは戻り売りにより上値が押さえられると思われますが、日本株は明らかに割安なゾーンに入ってきており、徐々に買いの手を入れる局面だと思います。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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