欧州ガス問題【転ばぬ先のテクニカル】

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閑散で方向感もない一日

昨日の東京市場は小動き推移の一日でした。日経平均の上下の値幅はちょうど200円。このところ上下に大きく動いてきましたが、海外投資家がクリスマス休暇入りしだしており、出来高も閑散で方向感もない一日でした。

ガスが流れる方向逆転

ところで、昨日の一番の話題は欧州のガス問題です。ロシア産ガスを欧州へ送る主要ルートの一つ、「ヤマル・ヨーロッパ」パイプラインの西向きの流れは18日から減少し、21日未明に停止し、その後、ガスが流れる方向が逆転したことがドイツのパイプライン管理会社、ガスケードのデータで示されたというのです。

ガス卸売り価格は過去最高

ウクライナを巡る政治的緊張やノルドストリーム2の承認の遅れを理由に、ロシアが欧州へのガス供給を抑えているというのです。冬場にガスが使えないなんてことを考えると大問題です。そのため、欧州の指標であるオランダのガス前月卸売り価格は一時、16%超上昇して1メガワット時当たり171.40ユーロ(193.46ドル)と過去最高を記録しました。原油価格が現在70ドル台なので、ガスはその2.7倍!!

ガス高騰がインフレ率押し上げ

今冬、欧州には貯蔵の余裕がほとんどなく、例年に比べて輸入に大きく依存しているということ。ロシアでのガス需要が記録的な水準に上っているためにガスプロムに生産余力がないからなのか、隠された政治的な意図があるからなのかはわかりませんが、今週から大寒波が襲う予測の欧州は、暖房などのエネルギーを天然ガスに依存しているケースが多く、ガスが更に高騰すればエネルギー価格の上昇によるインフレ率の押し上げから、金融緩和姿勢を維持する欧州中央銀行は金融引き締めに態度を変更せねばならず、この問題は今後、注意深く見ていかねばならないと思います。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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