CPI予想上回り利上げ加速正当化
昨日の東京株式市場は続伸しました。注目された米6月の消費者物価指数(CPI)は市場予想(+8.8)を上回る+9.1%で着地しました。インフレが加速したことでFRBの利上げ加速が正当化された格好です。アトランタ連銀のボスティック総裁はCPIの数字は懸念すべき要素だとし、今月25~26日のFOMCでは1.0%の利上げも検討課題に含まれると応えました。
円安、逆イールド更に進む
これを受けたマーケットでは2年債利回りが3.178%に上昇。日米金利差拡大から為替市場ではドル円が138円に乗せてきました。一方、大幅な利上げによる景気減速を織り込む形で10年債利回りは2.935%に低下し、長短金利の逆転(逆イールド)が更に進みました。
NYダウは年初来安値更新すれば底入れ
NYダウは一時467ドル安まであり、終値は208ドル安で4日続落。1月5日高値からは3万6952ドル~①~3万3150ドル~②~3万5824ドル~③~2万9653ドル~④~3万1855ドルと推移しており、このカウントが正しければ最終⑤波の下落で年初来安値更新すれば底入れと考えられます。
円安進行好感しプラス転換
日経平均は10時半頃から円安進行を好感する形で電気・精密・輸送用機器など輸出関連銘柄が買われてプラス転換しました。この原稿執筆中はまだ出てきていませんが、14日は台湾のTSMCの決算発表があります。半導体業界の需要を探るうえで重要となります。
TSMCの決算に注目
台湾では一部の半導体を巡り、新規工場の稼働と需要の一巡で需給バランスが緩み、供給不足に対応した二重発注のキャンセルが始まったとの観測が話題となっています。このところ半導体メモリーのDRAMやNAND価格が値下がりしてきており、どういった決算が出てくるのか注目となります。
日経平均200日線突破には…
さて、日経平均は25日線を回復してきました。昨日は日経平均採用値嵩株の動きが重要としました。中でも動きが悪い東京エレクトロン<8035>が気になるところですが、昨日は5日線上を回復し、MACDがゴールデンクロスしてきました。日経平均がこのところ何度も弾き返された200日線突破には東京エレクトロンの底入れ反騰が必要です。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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