3月の利上げ小幅との見方が上昇後押し
昨日の東京市場は買い先行スタートとなりましたが、寄り付き直後を高値に値を消す展開となりました。14日のNY市場では2月の消費者物価指数が市場予想通りだったことで、3月の利上げは小幅にとどまるとの見方が強まり相場上昇を後押ししました。
全預金保証で急落していた地銀株が急騰
また、米財務省高官が当局の保証額以上の預金も含め全預金の安全性を確認する発言を受け、連鎖的な破綻への懸念が後退し、急落していた地銀株が今度は急騰。前日61%急落したファースト・リパブリック・バンクは27%上昇、前日47%急落したウエスタン・アライアンス・バンコープも14.3%上昇といった具合。
寄り付きから急騰で戻り売りに押される
しかし、寄り付きから急騰したのですが、その後は戻り売りに押されました。ファースト・リパブリック・バンクは49.69ドルを高値に引け値は39.63ドル、ウエスタン・アライアンス・バンコープは39.84ドルを高値に引け値は29.87ドルといった具合です。
米銀行システム格付「ネガティブ」に
米格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスが、米国の銀行システム全体の格付け見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更したことが響いたのでしょうか。まだまだ投資家は地銀株に対して懐疑的のようで、落ち着くにはまだ時間が必要のようです。
更なる下落の前兆の売りシグナル
さて、日経平均のローソク足は陰線形成となりました。前日は放れ(日足窓空き)の陰線で、三空叩き込みの型となりましたが、昨日は酒田五法で言うところの「下放れ並び黒(下放れ二本黒)」という型で、更なる下落の前兆とされる売りシグナルなので注意が必要です。
あくまで短期的視点
前日の三空叩き込みも昨日の下放れ並び黒も酒田五法においては、本来、もみ合い相場や緩やかな下落相場後に出るケースを指しており、今回のように直近の最高値からの急落初期段階を指すことはありません。あくまでも短期的な視点から申し上げておりますので、効果の程はいかようかは分かりません。
短期的急騰・急落に慌てないため
ただ、テクニカルチャートに詳しい投資家は、このような現象を見つめてポジションを取りますので、短期筋の動向によって起こる急騰・急落に慌てないための解説をしております。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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