ドル円相場に早速大きな変化
昨日、ドル円相場に言及いたしましたが、早速、大きな変化が起こりました。切っ掛けは高田日銀審議委員の「2%の物価目標実現、ようやく見通せる状況になってきた」という発言です。これにより、日銀の早期の政策正常化が意識され、ドル円は150円を割れてきました。それでもまだ2月13日の大陽線の中での孕みの動きであり、今後の焦点は13日高値の150.88円か、149.25円安値のどちらをブレイクするのかということになります。
円高とSOX指数下落により続落スタート
この円高の影響と半導体SOX指数の下落により、本日の日経平均は続落スタートとなりました。一時は3万8876円安値までありましたが、月末のドレッシング買いもあり引けに掛けて戻す展開となりました。
指数インデックスによる急騰はやり過ぎ感
さて、3月相場は前月比2880円高となり、日経平均の月足は続伸となりました。1月相場の2822円高に続き値幅の伴った上昇です。「辰巳天井」へ向けて、年始から上々のスタートダッシュと言えるでしょう。この流れが3月も続くのかどうかに関心が集まりますが、流石にこの2カ月間は指数インデックスによる急騰はやり過ぎ感があります。
大統領候補者絞り込まれること多く注目
3月の注目イベントは5日のスーパーチューズデーです。スーパーチューズデーは米大統領選挙で全米代議員の1/3が割り振られることから、事実上、この日に大統領候補者が絞り込まれることが多く、大変注目されます。
「トランプノミクス」に警戒広がる可能性
足元まで、民主党はバイデン氏、共和党はトランプ氏にほぼ候補者が絞り込まれています。今回の予備選で共和党はトランプ氏とヘイリー氏の一騎打ちの構図ですが、スーパーチューズデーでもトランプ氏が圧勝した場合はヘイリー氏は撤退すると思われ、その場合はアメリカンファーストの「トランプノミクス」に対する警戒が広がる可能性があります。
ドル安、株安、債券安といった反応示す
1月に世界経済フォーラムの年次総会である「ダボス会議」では米大統領選挙が会議の話題になりました。トランプ氏の返り咲きは大きな懸念事項と認識され、世界各国の首脳は「脅威」と結びました。輸入関税の強化や財政拡大、そしてドル安政策が推進された場合、ドル安、株安、債券安といった反応を示すと言われており、そういう意味でスーパーチューズデーが大注目ということになりそうです。
大統領選挙動向にマーケット関係者の目集まる
また、3月7日にはバイデン大統領の一般教書演説が行われ、その後、25年度の財政予算が提出される予定です。前後して24年度のつなぎ予算の審議も行われ、これによるバイデン氏の支持率がどうなるのか。ご本人は否定していますが、米国ではオバマ元大統領夫人のミシェル・オバマ待望論があり、民主党候補者の大どんでん返しもあるかもしれず、今後暫くは大統領選挙動向にマーケット関係者の目も集まることでしょう。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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