過熱感の伴わない上昇相場持続|光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏【相場展望】

光世証券・執行役員 西川雅博|企業速報 証券市場新聞
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投資家の先行き期待感がさらに強まる

 日経平均は年明けからの3連騰で一気に大幅水準訂正の動きとなった。高値警戒感はあるが、内外の投資環境は極めて安定しており、投資家の先行き期待感はさらに強まっている。足元では為替相場が年末年始の113円台のもち合いから2円程度円高ドル安の動きもあるが、株価の反応は限定的。為替の影響が薄れているのは、物色の流れが、ハイテク・自動車などの外需銘柄中心から、金融株、小売業などの内需銘柄やバイオ・電池関連のテーマ株にも広範囲に渡っているからであろう。物色対象が短期間で入れ替わる循環相場によって、過熱感の伴わない上昇相場が持続しやすいとも言える。

従来型景気循環論と構造的な変化

 相場を占う上で、半導体サイクル(4~5年周期)に見られるような従来型景気循環論に立つのか、AI革命に象徴される構造的な変化に着目するのかは、現時点では市場関係者でも見方の分かれるところである。前者の立場なら、米国株の水準も含め相当警戒せざるを得ない。ただ、時間の経過と共に後者の視点が浸透していくがどうかが今年の相場のポイントになると考えている。さらに、株価の一段高はそれ自体がデフレ脱却の自信につながり、資産効果を通じて景気押上げ効果をもたらす側面もあろう。

来期10%程度の連続増益期待が台頭

 
 短期的には、今月後半の第3四半期決算発表前後から、今期(18/3月期)の着地はもとより来期(19/3月期)10%程度の連続増益期待が台頭するのではと見る。日経平均EPSで1670円、PER15倍なら2万5000円台乗せである。少し先の話だが、次の20年3月期まで視野に入ると2万7000円台もまんざらではない。
 

注目銘柄は?

 
 セクター別では、原油高から資源関連と出遅れの銀行・証券。個別では千代田化工建設(6366)、日本郵政(6178)、みずほフィナンシャルグループ(8411)、NTN(6472)など。




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光世証券・エグゼクティブ・マネージャー 西川雅博氏プロフィール

1960年奈良県生まれ 1982年早稲田大学政治経済学部卒、大和証券入社 1990年より光世証券 法人部、営業部長、現在コンサルティンググループ担当

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