十字線のもみ合い相場
先週の日経平均は前週末比約2円高と小反発、週足で十字線の形となりもみ合い相場となった。
注目されていた米6月CPI(消費者物価指数)の伸びが市場予想より低かったため7月の米FOMCでの利上げ観測が弱まり上昇する場面もあった。だが、急激な円安の警戒感から一転円高に振れたため上値も重く伸び悩んだ。
2兆円分が売りに出される
需給的にみるとどうやら年金の売りが上値を重くしているようだ。
今年1月~6月の株価の上昇により約6.2兆円の株の売却が必要であったが6月末まででは約4兆円しか売却できていなくてその残りの2兆円分が7月になっても機械的に売りに出されているようだ。
上値追いには注意
海外投資家が大量に買っていた時はその売りを吸収して上昇していたが7月に入り海外投資家の買いも細ってきた現状では逆に上値を抑える要因になっている。
先行して買っていた海外投資家はここにきて一旦利益を確定する動きも見られているので当面は海外勢の売りと年金の売りで上値の重い展開が続くと思われる。
このままの動きでは「三尊天井」を付ける可能性も高く上値追いには注意したい。
企業の利益率が改善されているか?
更に海外投資家が日本株を買うかは業績の伸びの裏付けが必須となってくるので発表されている4-6月期の決算は重要である。
特に企業の利益率が改善されているかが重要になってくるのでじっくり考察したい。
先行きの膠着感は強い
チャートでは5日移動平均線(3万2229円処)を上回ってきているが25日移動平均線(3万2968円処)に上値を抑えらる状況である。
平均線は横ばいに転じてきており先行きの膠着感は強い。一目均衡表でも転換線が基準線を下回り上値の重い展開を示唆している。
今週のレンジは?
新値三本足では現在4本の陰線、陽転値は3万2773円02銭。陽転するまでは上値の重い展開は続くと思われる。
25日~26日の米FOMC通過までは方向感の乏しい展開になると想定する。
今週のレンジは3万1800円~3万2800円を想定する。
(ハチロク)
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