消費者物価とメジャーSQ【転ばぬ先のテクニカル】

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反発も様子見気分強い

昨日の日経平均株価は反発しました。やはりというかエーザイが寄り付きましたので、ヘッジ売りや換金売りされた値嵩株が買い戻されたようです。ただ、米国市場の5月の消費者物価指数が発表があるために様子見気分の強い一日でした。先月4月消費者物価指数は市場予想を上回る前年比4.2%上昇となり、米長期金利が1.7%台に上昇すると同時に株価は急落しました。そのため、米国株式市場は今週に入って結果待ちの様子見となっています。

何故か長期金利が急低下

5月の市場予想は総合の中心地が前年対比4.7%上昇(4.2~4.9%)で、食品やエネルギーを除いたコアは3.4%(3.1~3.7%)となっています。前月比で総合が0.5%、コアで0.4%上昇する予想ですが、何故か長期金利が急低下しています。雇用統計発表前の先週木曜日の10年債利回りは1.623%でしたが、昨日は1.488%と今年3月初旬の位置まで低下しています。株式市場が様子見なのに債券市場のこの動きは非常に不思議です。

国債増発懸念後退も…

この理由として考えられるのは、バイデン政権が掲げるインフラ投資計画を巡り、野党共和党との協議が打ち切られたことにありそうです。この数十年で最大規模の計画だけに、国債増発などの懸念が後退したといういことなのでしょう。ただ、超党派協議は別ルートで続いており、与野党の上院議員団は独自の妥協案を模索しているようです。また、下院でも「プロブレム・ソルバーズ」と呼ばれる超党派議員団が、新たな支出額として8年間で7618億ドル(約83兆5300億円)で一致したと発表しています。

メジャーSQ通過後の動き次第

共和党側は法人税や富裕層の増税に断固反対するとしていますが、水面下では妥協協議が進められており、予断を許せません。いずれにしても消費者物価指数を確認し、東京市場のメジャーSQ通過後の動き次第です。

日々勇太朗

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