配当落ち埋められず相場は弱いと判断
本日の東京株式市場は大幅反落となりました。本日は配当権利落ち日でしたが、配当落ち分は約225円は埋められず、9月15日の戻り高値からは二段下げとなりました。強い相場であれば、この配当落ち225円を埋めて前日比変わらずとなりますが、埋められないと相場は弱いと概ね判断せねばなりません。
鉄鋼と造船、海運が強い
個別では鉄鋼株と造船株、海運株が強いなと見えます。日本製鉄の予想配当は75円ですが、それを埋めて前日比プラスになる場面がありました。三菱重工も予想配当80円を跳ね返してプラス推移。100円配当予想の川崎汽船もシッカリです。
米国債は危機的水準まで売り込まれる
27日の米国市場は議会の予算交渉が引き続き難航し政府機関閉鎖リスクが上昇。さらに、原油価格が93.68ドルと年初来高値を更新したことで長期金利が一段と上昇し、10年債利回りは4.614%まで売り込まれました。米国債は危機的な水準まで売り込まれてきました。しかし、基軸通貨国の米国債は重要な資産であり、崩壊を許すことは出来ません。どこかのタイミングで米国債が買われ、株が売られることでしょう。その場合、ドルも大きく転換すると思われます。
海外勢は先物差し引き7156枚売り越し
昨日の日経先物(ラージ・ミニ)とTOPIXの手口(日中取引)をみると、海外投資家は日経先物ラージを2688枚、TOPIX先物を12470枚売り越す一方、日経先物ミニを8002枚買い越していましたが、昨日の先物は70円高にも関わらず、海外勢は差し引き7156枚売り越していたのです。中でも大口投資家のABNアムロ証券が日経先物ミニを大量2万8800枚売り越しており、海外勢が大きく売り越す中で株価が上がるとは思えません。
海外投資家は日本株を累計6兆円の売り越す
今朝、財務省が発表した9月17日~23日の対外・対内証券売買契約状況によると、海外投資家は日本株を3兆253億円と2014年1月以来の大規模な売り越しとなっていました。東芝のTOBに海外機関投資家の応募があり、売越し額が膨らんだようですが、8月以降、累計で6兆円もの売り越しとなっており、それだけ売っても大して下がらないから強いという意見もありますが、「中国から日本に資金流入」といったプチブームが打ち消されたことは重要です。尚、日本国債も先週2兆円の売り越しと1月以来の大きさでした。
10月相場は注意
明日で9月相場が終わりますが、10月相場は本当に注意せねばならないと考えており、出来るだけ現金化して米国債相場や原油、為替を注意深く見ていきたいと思います。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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