格言通り大幅反発
本日の東京株式市場は大幅反発となりました。日本の株式市場には「遠くの戦争は買い」という格言がありますが、本日の相場はその格言通りの展開となりました。先週末に中東で突然、戦火があがりました。イスラム組織のハマスがイスラエルに対する突然の大規模な奇襲攻撃が起きましたので、当然ながら原油と金相場は値上がりしました。
安全資産の米国債買われ金利低下
そうなるとインフレ退治に苦慮している米国では金利が上昇するのではないかと考えられましたが、そうではなく安全資産の米国債を買う動きで金利は低下。FRB幹部から相次いで利上げに対する慎重な発言がなされたことも支援材料となり、金利上昇一服により、米株の主要な株価3指数は値上がりで終わりました。
イスラエルとサウジ国交正常化間近だった
奇襲攻撃が始まってから政情を探ってみましたが、実はイスラエルとサウジアラビア間で国交正常化交渉が進められていたことが分かりました。米国が仲介する形で、サウジアラビアは今までの方針を変えて、イスラエルとの国交正常化に向けて話し合いが進められていて調印間近だったということです。
中東和平へ道筋変わらなければ歓迎
今回のハマスの攻撃はそれを阻止するために行われたと思われます。戦争開始でいったん交渉がストップすることになるのでしょうが、イスラエルの圧倒的な軍事力を背景に早期に事態が終息すれば再び交渉が進められ、中東和平に向けての道筋が変わらなければ歓迎すべきことです。
5日線回復し転換線上抜いたが…
さて、日経平均は鋭角的な反発となっています。5日線を回復し、5日線自体が下向きから横ばいに転じました。目先の底入れ確認には5日線が上向きに転じる必要があります。一目均衡表では転換線を上抜きました。ただ、遅行線が雲下限に接近しており、更に上を取ることができるのかどうか。遅行線が位置する雲下限は3日後には3万2165円に上昇します。その手前の3万2060円に基準線が位置しています。
3万2000円以上は上値重い
また、累積出来高推移をみると3万2000円以上は非常に分厚い出来高を伴いました。そのため、3万2000円前後まで反発しても、その後は上値が重たくなるものと思われます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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