「転ばぬ先のテクニカル」~足元の下落は買いに分

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

一昨日のNY市場は急落となりましたが、これは先般お伝えしましたように、約18週前後で方向転換してきたサイクルによるものと考えられます。NYダウ、Nasdaq、S&P500揃って25日線を一気に割り込んできました。

中でもNasdaqは朝方高値を更新しながらその後の急落で、2月16日~3月20日の22日分の日足を一気に陰線で包みました。これで相場が方向転換したことは間違いないでしょう。

現在の波動は昨年2月安値1万5666$~①~1万8096$~②~1万7140$~③~2万1115$と進行し、そこから④波の調整波動に入ったものと思われます。④波の調整は③波の上昇幅の38.2%程度として1万9600$近辺を想定。

昨日の日経平均はこのNY市場の影響で3日続落となりました。日足は窓を空けて下放れの陰線を形成。25日線はおろか75日線も一気に割り込み、上昇相場に亀裂が入った格好です。しかし、こちらもお伝えしているように90日サイクルボトム形成と考えれば、それに相応しい急落と見る事ができます。

90日サイクルボトムをおさらいすると、昨年2月安値以降の底→底が約90日で到来しているというもの。2016年2月12日安値1万4865円~6月24日安値1万4864円までが90営業日数、そこから11月9日安値1万6111円までが92営業日数、更に90日延長日が昨日22日、92日とすれば明日24日ということになります。

ところで3月期末の権利付き最終売買日は来週28日(火)となります。

上場会社の約7割が3月に本決算を迎えるために、

この時期は配当権利取りの買いが下値を支えると信じられています(そういった市況解説記事をよく見かけませんか!?)。

ところが実はそんなことはないのです。

昨年の場合は大発会から株価が急落していき2月半ばに1万4865円で底打ち後、3月14日に1万7291円まで戻りました。しかし、そこから4月8日の1万5471円まで二番底形成の下げに見舞われ、そこから4月25日には1万7613円まで上昇していきました。

2015年の場合は3月23日1万9778円高値から4月1日1万8927円安値まで下落後、4月10日に2万0006円まで一気に上昇。

2014年の場合は3月7日1万5312円高値から3月17日1万4203円安値まで下落後、4月3日1万5164円まで上昇。

2013年の場合は3月21日1万2650円高値から4月2日1万1805円安値まで下落し、5月23日の1万5942円高値まで急騰。

2014年だけが配当権利取りの買いで上げたかも?というケースであり、アベノミクス相場のスタート時点の2013年でも3月配当取りの時期には株価が押し目を付けていたのです。

このように見ていくと、90日サイクルボトム形成による足元の下落では買いに分がありそうです。

日々勇太朗

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