転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞

逆オイルショックの様相

 週明け9日のマーケットは暴落となりました。週末に想定外の事態が発生しました。OPECと非OPECの会合が物別れとなり、産油国が価格維持からマーケットシェア争いへと急転換。OPEC盟主のサウジアラビアは4月に増産を計画と関係者が明らかにしたとの報道があり、それも過去最大の日量1200万バレルへの増産も可能だといった内容のニュースを受け原油価格が急落。先週末のWTI原油先物価格は41.28ドルで取引されていましたが、昨日は一時30ドルまで暴落しました。逆オイルショックの様相です。

ドル売りの動き顕著に

 2019年のサウジアラビアの原油生産量は日量980万バレルで世界シェアは1割弱です。米国が1721万バレル、ロシアが1159万バレルでサウジが3位に位置しています。ここで問題となるのは米国で、かつては輸入国でしたが、シェールオイルの採掘が可能となったことで輸出国に転じています。そのシェールオイル企業は財務基盤が弱いため、クレジット市場で信用問題が表面化する可能性が出てきました。そのためドル売りの動きが顕著となってきており、ドル円はなんと一時101.53円まで円高進行しました。

思い切った政策行動求められる

 新型コロナウイルスによる経済への悪影響によって下落してきたマーケットも沈静化すれば急速なリバウンド期待がありました。しかし、ここで新たな悪材料が加わったことで、先行き見通しが立ちにくくなってきました。一部の報道では、先週末にFRBから利下げだけでなく、幅広い資産購入を検討というニュースが出てきました。世界経済全体の危機ということで思い切った政策行動が求められるところであり、株価の下げはそれを催促するものです。

日本も歩調を合わせ早期行動を

 日本も歩調を合わせるように行動を起こさねばなりません。安倍首相は10%への増税をする時にリーマンショック級のことが起これば延期するとしていました。今まさにリーマンショック級の異変が起きています。大規模な財政出動や消費税の一時的な引き下げないし凍結などの減税が必要であり、早期の行動が求められるところです。

各国財務省や中央銀行の動き注視

 因みに2月末時点で日銀が保有するETFの損益分岐点は1万9443円であり、まさに崖っぷちです。急激に売られたドルに対する覆面介入や協調介入などが検討される可能性が出てきました。アナウンス効果だけでも大きな影響を及ぼすことでしょうから、各国の財務省や中央銀行の動きに注視していかねばなりません。

日々勇太朗




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