トレンドに追従【転ばぬ先のテクニカル】

転ばぬ先のテクニカル|証券市場新聞
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イベント通過で一斉買い出動

昨日の東京株式市場は3日続伸となりました。4日の米国株式市場は主要3指数ともに大幅高。注目の大統領選挙は大接戦となっていますが、開票速報を見るとバイデン氏が勝利しそうな展開となっています。議会上院は共和党、下院は民主党となりそうであり、捻じれ議会となりそうです。
昨日からの流れは①バイデン優勢で大幅高②トランプ優勢で一段高③トリプルブルーなしで続伸④バイデン巻き返しで大幅高、といった具合と、どういった組み合わせであれイベント通過により世界中の待機資金が一斉に買い出動というような流れです。

金利低下でドル売られる

現状では共和党が上院過半数を維持する可能性が強まったことで、最終的にバイデン氏が勝利した場合でも、民主党が提示している増税やヘルスケア業界などへの規制強化は大きく進展しないとの期待が高まりました。また、大規模な追加経済対策も難しいということになり、債券市場では金利が急低下し、為替市場では金利低下を材料にドルが他通貨に対して全面的に売られる展開となっています。

テック株買われ景気敏感株売り

株式市場では大統領も議会も民主党が抑えるトリプルブルーを想定し、景気敏感株が買われる一方で、金利上昇懸念からITなどのテック株が売られてきましたが、上述のような捻じれ議会の可能性が高まったことで、テック株が買われ、景気敏感株が売られる巻き戻しの展開となりました。東京市場でも米国株の物色が今朝は反映されており、株価指数は続伸ですが個別が全面高とはなっていません。

トランプ陣営は提訴を提議

ただ、トランプ陣営はミシガン、ウィスコンシン、ジョージアの各州での提訴を提議しているということです。選挙制度が自分に都合良い時には黙っていて、都合が悪くなると文句を言う。前回選挙でクリントン氏より300万人少ない票でもトランプ氏は勝利しましたが、選挙制度故にクリントン氏は敗北を認めました。
今回は2008年のオバマ氏が獲得した6949万票を上回り過去最高の得票となっているバイデン氏。選挙人の数でもトランプ氏は負けているのに文句を言うのはいかにもトランプ氏らしいですね。その結果、もしバイデン氏が負けるというのであれば、選挙人制度というもの自体に問題があると思うのですが…。

警戒しながら買いの手

日経平均は2万4000円台を回復してきました。上述のような流れで、どのように状況に変化しても買われる展開。「イングランド銀行を潰した男」という異名を持つジョージ・ソロス氏は、「市場は常に間違っている」という信念を語っていますが、「市場のトレンドに追従する行動は必ずしも非合理的ではない。何も考えないトレンド追従者は市場の変わり目に傷つくだろうが、十分警戒していれば生き残る可能性が高い」とも指摘しており、彼の言葉を借りるならば、ここは警戒しながら買いの手を振る場面なのでしょう。

日々勇太朗

相場見通し

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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