ワクチン承認で主役交代か
英国が世界に先駆けてファイザーの新型コロナワクチンを承認しました。このことで経済活動の正常化を意識し、物色銘柄がガラリと変わってきた印象です。特に割安出遅れ株のJR各社の上昇が目につき、逆にエムスリーやファーストリ、任天堂の下落が目につきます。コロナフォローが売られ、コロナアゲンストが買われるという展開で、主役交代かといった動きとなっています。
TOPIX主導の上昇相場へ
NT倍率が15倍超と過去最高水準に持ち上げたのは値嵩フォロー銘柄です。これらが主役を降りれば、NT倍率の低下へと進むことになりそうです。今の相場がバブル相場の入り口だとすれば、次はTOPIX型主導による上昇相場へと変わることになりましょう。
景気悪化跳ね返す財政出動や金融緩和
足元ではコロナ再拡大により各国の景気指標が悪化しだしております。それを跳ね返すためには追加の財政出動や更なる金融緩和が必要となります。今週末には米11月雇用統計が発表されます。その前哨戦となるADP民間雇用統計は市場予想を大きく上回り30万7000人増で着地。週末の雇用統計が悪化した場合は12月15~16日開催のFOMCでの金融緩和が考えられますが、その前に米議会超党派が提案した9080億ドル(約95兆円)規模の追加経済対策案がまとまるかどうかに注目となります。
長期金利の動きに注意
先々、気を付けねばならないのは長期金利の動きです。コロナ禍で各国中央銀行が潤沢な資金を市場に流した故、長期金利は抑え込まれてきました。しかしコロナワクチンが効果を発揮し、通常生活へ戻れる可能性が高まると、金利が上昇していくことが考えられます。そうなると大規模な財政出動をしておりますので、その時マーケットがどんな反応を示すのか分かりません。
米長期金利は二段下げ
米長期金利は2018年の3.2%台から二段下げとなっており、同様にドルインデックスもドル安二段下げです。もう一段下落して三段下げとなれば、そのボトムから金利もドルも上昇していく可能性が高いと思われます。まだ先の話しであると思われますが、毎日気を付けて見ていかねばならないと思います。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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