次期首相でマーケット動き激変!?
8月28日に安倍首相が突然の辞任表明を行った。17時からの会見を前に14時頃に辞任報道が流れたことから日経平均は一時前日比614円07銭安の2万2594円79銭まで急落する場面があり、東京市場は波乱の動きとなった。その後、NY時間帯のナイトセッションの225先物は2万2940円引けとなっており、一旦は落ち着く動きとなった。ただ、今後、次期首相に誰が選ばれるかで、国内投資家はもとより海外投資家の動きが大きく変わる可能性があろう。
辞任はある程度消化
安倍首相の辞任の憶測は事前から噂されていたが、会見当日にニュースが流れたことで東京市場はパニック売りを浴びることになった。ただ、通常取引時間帯に報道されたことで、今回の悪材料を28日中である程度消化できたことはポジティブ材料。「17時からの会見で辞任が突然発表されていれば、225先物が急落し、週明けの東京市場にも大きな影響を与えていた」と見る向きが少なくない。
有力候補は?
今後の焦点は次期首相が誰に選ばれるかだ。自民を中心とする政権が維持されるものの現在有力候補とされる石破元幹事長、岸田政調会長、河野防衛大臣、菅幹事長の4氏では政策が異なることから、誰が選ばれるかで投資家の動きが大きく変化しそうだ。
財政再建論者なら株価下落
石破氏は財政緊縮派で、岸田も安倍路線の維持を掲げているものの、財政再建論者で知られる。新型コロナ感染下で両氏のどちらかが選ばれれば、緊縮財政による経済回復の遅れが懸念され、海外投資家からの売りが懸念される。
一方、ネット上でも待望論が高い河野氏は外務大臣時代の2年1か月で訪問した国と地域の数は延べ123と歴代最多を誇る。安倍政権時代と同様に外交面での期待が高く、マーケットはポジティブ視するだろう。菅氏も安倍路線踏襲で、大阪都構想への理解力が高く、大阪維新との連携で安定政権期待が高い。
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