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中国3拠点効率化や脱プラ対応
ハリマ化成グループ(4410)の20年3月期第1四半期は、連結売上高181億7500万円(前年同期比6.5%減)、営業利益10憶9600万円(同8.8%増)で着地。主力の印刷インキ用樹脂が伸び悩むなど、海外を中心に事業環境に厳しさが増すなか、収益力強化策が表面化するかたちで、順調なスタートを切った。
付加価値シフトによる商品構成の変化と製造原価の低減により収益性が改善。樹脂化成品、製紙用薬品、電子材料いずれも前年実績を下回ったが、ローターが2ケタ減収ながら、8割近い大幅な営業増益となり、全社収益をけん引した。ロジンを供給するサンパインとの連携によるグループ内原料調達の強化で収益力がアップ、市況を追い風にした高採算のテレピン油の伸びが利益を押し上げている。
ただ、事業環境は不透明で第2四半期以降も全事業分野で販売動向は厳しい。中国製紙薬品事業は山東省の新工場と杭州、東莞の3拠点連携による拡販と流通を含めた効率運営を推進、ローターは脱プラスチックの流れに対応して粘接着剤を伸ばすなど「今後も収益力強化に重点を置いて事業拡大を目指す」(会社側)構え。
by 株価チャート「ストチャ」
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