綱引き相場【転ばぬ先のテクニカル】

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小動きで騰落レシオは低下

昨日の東京株式市場は綱引き相場の様相で小動きとなりました。日経平均株価は44円安の2万6687円、TOPIXは8.47ポイント安の1782ポイントで取引を終了。値上がり銘柄894、値下がり銘柄1177で騰落レシオは106.71に低下。出来高概算11億1825万株、売買代金2兆2219億円でした。

警戒感高まる一方先行き楽観も

ロンドン市が最も厳格な封鎖を発表したことに続き、ニューヨーク市長が全面的なロックダウンの可能性を警告。国内でもGoToトラベルが全国一斉停止といった具合で警戒感が高まる一方、週内には、ファイザーに続き米モデルナのワクチンも緊急使用の許可がおりるとの見方から、先行きを楽観視した押し目買いも入っている模様で終日、綱引き相場となりました。

何らかの材料欲しい

それにしてもこのところ上値を追いかけるような動きが出ても、2万7000円乗せには至らず、11月下旬以降は下値が2万6400円前後、上値は2万6800円前後での往来相場となっています。やはり史上最高値からリーマンショック時安値の下落幅に対する黄金分割比61.8%戻しとなる2万6750円近辺を一気に突破するには何らかの材料が欲しいということなのでしょうか。

FOMCではQE拡大の憶測

16日の明朝には今年最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果とパウエル議長の声明が発表されます。新型コロナウイルス第3波が猛威を振るい、再び外出規制が強化され、回復が停滞し、景気後退の深刻化を回避するため、一部では量的緩和(QE)拡大などの憶測もあります。国債購入額の増額に踏み込めばプラス材料として意識されるでしょう。

購入国債の年限長期化のアイデアも

しかし追加経済対策がなかなか決まらない中で、量的緩和を急がず対策発表を合わせたほうが効果的だという見方もあります。量的緩和を行わない場合は、購入国債の年限長期化といったアイデアもあるようです。現行の国債購入は短期債の比重が高いため、長期金利を抑え込む上では長期債の比重を高めることで、強力な金融緩和を継続する姿勢を明確に示すという方策です。

QE縮小予想するエコノミスト多い

ただ、ブルームバーグが行ったエコノミスト調査では、約半数がパウエルFRB議長はパンデミックによる景気の停滞には金融刺激策よりも財政刺激策が有効性があるとしているため、修正があるとしたら量的緩和拡大よりもワクチン効果が支援し、成長やインフレの上昇でQEペース縮小を予想しているエコノミストの方が多いようです。

現状維持やペース縮小なら…

もし現状維持やペース縮小ということになれば、長期金利の上昇とドルの反転上昇が起こる可能性が高まり、その場合、金融市場が揺れることになりますので、どういった結論をだすのか興味深いところです。

日々勇太朗

相場見通し

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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