米国債入札【転ばぬ先のテクニカル】

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NYダウ高受け反発

昨日の東京株式市場は反発しました。8日のNYダウは306ドル高の3万1802ドルでしたが、ナスダックは310ポイント安の1万2609ポイント。テック株代表のテスラは5.8%安、アップルが4.1%安、フェイスブック3.3%安、マイクロソフトが1.8%安といった具合。

値嵩株売られ景気敏感株上昇

その影響で東京市場でもファーストリテイリングや東京エレクトロン、アドバンテストなどが売られ、一方で銀行や商社、鉄鋼などの景気敏感株が上昇といった形になっておりました。値嵩株が売られるとマイナスとなり、下げ幅を縮小するとプラスになると目まぐるしい動きでしたが、時間外取引のNY株先が上昇したことで後場に入って堅調な地合いとなりました。

米GDP予想32年ぶり高水準

Bloomberg通信が伝えたところによると、バイデン米大統領の1兆9000億ドル(約207兆円)規模の追加経済対策の下で米国民への直接給付が近く行われる見通しとなる中で、アナリストらは経済成長やインフレ率の予測を上方修正しており、名目国内総生産(GDP)の予想平均7.6%と32年ぶり高水準だと伝えています。

長期金利に上昇余地

一方、10年債利回りは昨年11月以来2倍の1.6%に上昇したものの、成長率予測の上方修正ペースにほとんど追い付いておらず、その差は1966年のジョンソン政権以来最大ということで、長期金利の上昇余地があると伝えています。

入札不調なら利回り急騰も

現在はFRBが国債購入に踏み切っており、現行の金融政策は当面維持するとしておりますが、今後の政策変更などにも影響を与えることも考えられます。その意味で注目なのが今週の米国債入札です。9日が3年債、10日が10年債、11日が30年債の入札が予定されておりますが、不調ということになりますと長期債利回りが急騰もあり得ますので大注目となります。

ドル・インデックスも上昇

このところマーケットではドル不足となっています。ゆえにドル・インデックスも92.5まで上昇してきました。これらの要因でテクノロジー株や新興国通貨は厳しい状況となっています。

まずはどのあたりまで戻せるか

国債入札が順調であれば、日経平均は2万9300円~2万9500円あたりまで上昇するかもしれません。そのポイントを越えられないようならば、その後は急落の可能性があるでしょう。そうなった場合は調整値幅が大きくなると思います。まずはどのあたりまで戻せるかといったところで、抜ければ長期上昇波動に戻れるものと思います。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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