27日のイベントに注目【転ばぬ先のテクニカル】

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日経平均は25日線が関門

昨日の東京株式市場は日経平均が4日続伸となりました。上下幅が133円しかなく、ようやくボラティリティが低下してきました。日足は前日の上髭陽線の髭の中での動きに終始し力強さは感じられません。
2月以降の三角持ち合い形成の底辺の中に徐々に入り込んできており、どこまで戻せるか。現在日経平均の25日線は2万8755円近辺に走っており、ここが関門として意識されるところでしょう。一方、TOPIXは25日線(1912ポイント)を回復してきており、1930ポイントに位置する75日線を目指しているようです。

MSCI見直しで新規採用見送り

ところで明日27日の終値にMSCI指数の組み入れ銘柄の見直しが行われます。MSCI指数とはモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが算出している株価指数で、日本の投資家は日経平均やTOPIXをベンチマークに取引をしていますが、海外投資家はこのMSCI指数をベンチマークにしています。
東京市場の日々の売買代金の約7割が海外投資家故に大きな影響がありますが、今回の見直しでは日本株の新規採用が見送られる一方で29銘柄が除外されます。昨年11月の定期見直しでも日本株の新規採用5銘柄に対し除外が21銘柄ありました。日本株式の存在感が非常に低下してきている証です。

NY人気銘柄ETFはバリュー株へ

また、昨日のBloomberg通信が重要なニュースを流していました。ウォール街で最も人気化した銘柄を追い掛ける160億ドル(約1兆7400億円)規模の上場投資信託(ETF)が、大幅な銘柄入れ替えを今週27日に予定しており(その前後かもしれない)、それによりテクノロジー株からバリュー株への乗り換えが進む見込みだということです。

金融株の比率33%へ上昇

ウェルズ・ファーゴの試算によると、ブラックロックの「iシェアーズ・MSCI米国モメンタム・ファクターETF」は過去1年に市場で最高クラスのパフォーマンスを残した銘柄を買い入れるため、驚くべきことにポートフォリオの68%を組み換えるというのです。そして、このリバランスにより金融株の比率が現在の2%未満から33%に上昇する一方、テクノロジー株の比率は40%から17%に低下するということです。

米国市場インフレ相当に織り込む

これって意外だと思いませんか。テクノロジー株の調整はナスダック指数を見ていれば分かることですが、金融株のパフォーマンスがそんなに凄いことになっていたのか、ということです。確かに春先からの長期金利の上昇は金融株にとってフォローの風でした。しかし2%から33%まで引き上げる可能性ということは米国市場はインフレを相当に織り込んできているということでしょう。FRBのテーパリングが思った以上に早まる可能性があるのかなと考えております。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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