米国市場楽観論消え東京市場は続落
昨日の東京株式市場は続落となりました。米中間選挙の最終結果は出ていませんが、民主党が意外なほど頑張りました。下院は共和党でほぼ決まりですが、事前予想ほど勢いはなく、上院は両党が拮抗しており、最終結果が出るのに時間が掛かる可能性があります。執筆中の段階では民主党48、共和党49で残す選挙区は3つ。ネバダ州とアリゾナ州で民主党が勝利できない場合、ジョージア州の候補が誰も過半数に達しなかったため、12月6日に決選投票することが決まっています。そのため、米国市場は前日までの楽観論が消え、急落となりました。
仮想通貨暴落も慎重姿勢を助長
また、仮想通貨市場の暴落も投資家の慎重姿勢を助長しました。仮想通貨取引所第2位のFTXが顧客預かり資産の不適切な扱いをしていると言われ、最大80億ドル(1兆1700億円)の資金不足に陥っており、破産法の適応申請をするのではと言われています。そのためビットコインやイーサリアム等仮想通貨が暴落しています。機関投資家が仮想通貨で大きなポジションを取っているとは思えませんが、大幅な急落となっているため、投資家の気勢をそぐ形となっています。
日経平均は天井表示型の日足形成
さて、日経平均は10月3日から一目均衡表・時間論における3節26日が経過して、昨日は下放れての下落となりました。11月8日に上放れて2万8000円に接近しましたが、昨日の下放れで両サイドに窓が空き、アイランドリバーサル形状の天井表示型の日足形成となってしまいました。2万7150円台で25日線と200日線がゴールデンクロスしており、止まり目としてはこの近辺ではないかと思われますが、ここを割り込むケースでは2万6700円近辺まで押し目が入るかもしれません。
10月CPIは鈍化予想だが…
10日のNYでは10月消費者物価指数(CPI)が発表されます。総合は9月の8.2%に対し今回の市場予想は8.0%、食品やエネルギーを除いたコアは9月の6.6%に対し今回は6.5%と鈍化予想となっています。仮に市場予想を上回ってしまえば市場の落胆は大きなものになるでしょう。この半年あたり、インフレはそろそろピークアウトと言われ続けながら、明確にピークアウトと言えるほどの変化はありませんでした。
市場安定には予想下回ることが必要
12月14日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)までに10月CPI、11月雇用統計、11月CPIの発表があり、今回のCPIだけで12月の利上げ幅が決まる訳ではありませんが、市場の安定には市場予想をそれなりに下回ることが必要です。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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