買い先行も上昇は1分間にとどまる
本日の東京株式市場は買い先行スタートも上昇は1分間にとどまり、その後は急速に値を消しマイナス圏に突入と忙しい動きとなりました。
FOMCは来年の利下げが検討議題
注目のFOMCは大方の予想通り、3会合連続で政策金利を据え置きました。驚かされたのは、当局金融政策決定者の予測で24年の0.75%の利下げが予想されたことです。24年末時点でのFF金利の予測中央値は4.6%。米政策金利は長期的に2.5%程度まで低下すると想定されていました。パウエル議長も会見でタカ派色を見せず、来年の利下げが検討議題に取り上げられたと語りました。
ダウ最高値も円高嫌気して値を消す
非常にハト派的な内容だったことから、債券市場に資金が流れ込み、10年債利回りは4.023%と9月初旬レベルまで低下しました。長期金利の低下を受けNYダウは3万7090ドルと史上最高値を更新。東京株式市場はNYダウの急騰で買い先行スタートしましたが、為替市場で円高が進行していることを嫌気して、寄り後は値を消す展開となっています。
短期・中期トレンドは円高転換
ドル円は明らかに変調を来してきました。11月13日の151.94円から12月7日に141.73円まで10円の円高後、11日には半値戻しとなる146.57円までリバウンドしましたが、25日線と75日線がデッドクロスし、週足でも26週線を割り込んだことで、短期・中期トレンドは円高転換しています。
136円台まで円高進行も
月足では12カ月が141.58円に走っており、ここを死守できるかどうか正念場を迎えています。ここを割り込む場合、12月7日に記録した長い下髭陰線を割り込むことで、24カ月が走る136円台まで円高が進む可能性が出てきます。
内需株中心の物色へ
今期の輸出企業の想定為替レートは概ね138円近辺です。151円まで円安が進んだ時に、業績の上方修正期待で買われた輸出株は、足元の円高で株価が修正される動きとなっています。中でも輸送用機器の値下がりが厳しく、また、金利低下によって金融株も大きな下落となりました。今後は内需株中心の物色へと移っていくことが予想されます。
日々勇太朗
提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
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