銀行株、ネガティブサプライズ【転ばぬ先のテクニカル】

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早期利下げ観測けん制で反落

本日の東京株式市場は反落しました。注目の米FOMCは大方の予想通り、現状維持でした。今回の焦点は次回の3月に利下げを始めるのかということでしたが、声明では「利下げを探る局面」に入ったことを明確に示しましたが、ただ、「インフレ率が持続的に2%に向かっていると自信が得られるまで利下げは適切ではない」とも記しました。パウエル議長は会見で3月利下げの可能性について「高くない」とも述べ、早期利下げ観測をけん制したともいえます。

長期金利の低下も米テック株売られる

このインフレ率低下により確かな自信を得るまで利下げを行わないとのコメントに債券市場は買いで反応。10年債利回りは0.114%低下し3.918%で取引を終えました。長期金利の低下は米テック株にはフォローの風となりますが、株価の反応は真逆でした。主力のテック株は売られ、ナスダックは2.23%安となりました。これはリスクオフムードの高まりかもしれません。

個別対応で指数インデックス売買手控え

日経平均は3万6000円を挟んでの攻防となりましたが、やはり上値は重たくなってきているように感じます。決算発表が本格化しており、個別対応の動きが鮮明となってきたことで、指数インデックス売買が手控えられているようです。

あおぞら銀がショッキングな決算

今朝のはショッキングな決算発表がありました。あおぞら銀行です。米国の金利上昇に伴い、外国債券での含み損処理で410億円の損失計上と米国オフィス向け不動産ノンリコースローン324億円の引当金を計上。これにより期末の配当金を無配にすると発表したことで株価はストップ安となりました。従来は年154円配予定でしたので、予想配当利回りは6%を超えていました。高配当利回り株という観点でジリジリ上げていただけに株主にはショックなことでしょう。

日米共に金融株の決算は要注意

日銀が金利正常化へ向けて動き出しそうなことで、金利上昇=銀行株高という構図がありましたが、他行でも同様に債券含み損を抱えているところが多いことは想像でき、金融株が一転売られました。米国でも地銀のニューヨーク・コミュニティ・バンコープが一時46%安と急落。同行は昨春破綻したシグネチャー・バンクの一部を引き継いだ地銀ですが、昨日発表された決算が予想外の赤字に転落したことで売りが膨らみました。日米共に金融株の決算は要注意のようです。

日々勇太朗

 

提供:株式市場新聞社 marketpress.jp
 

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