春節入りでヘッジ売り
このところ高値警戒とお伝えして参りましたが、昨日の東京株式市場は10時過ぎから突然急落しました。事の発端は中国の新型コロナウィルス肺炎の感染拡大を嫌気したリスクオフの動きということのようですが、今週末から中国は春節入りすることで、その間のリスク回避のヘッジ売りが東京市場に回ってきたようです。
ゴールドマン先物売り越し
1月10日以降、米系大手のゴールドマン・サックス証券がTOPIXの先物を売り越してきていました。10日に6930枚、14日は5585枚、15日は6362枚、16日は6449枚、17日は5012枚といった具合です。20日は260枚買い越していましたが、それでも6営業日の累計で3万枚を売り越しています。
TOPIX先物売りが上値抑える
昨日の当欄ではNT倍率が13.8倍と高水準に位置していることをお伝えしておきましたが、この倍率が上がるということは日経平均の上昇率に比べてTOPIXが負けているということであり、その要因がゴールドマンのTOPIX先物売りにより上値を抑えられていたと言うことができます。
日経平均下落でNT倍率縮小へ
昨日は下落率ではTOPIXより日経平均のほうが大きくなっており、NT倍率縮小へと動き出しました。縮小するには両指数の関係上、下落率ないし上昇率の優劣で解消されますが、日経平均で2万4000円から上が重たかったために、日経平均の下落率優位で適正水準を探りだしたようです。
20日線と75日線
日経平均は5日移動平均線を割り込んで参りました。20日移動平均線は昨日現在本日2万3795円近辺に位置しており、ここがサポート機能を発揮するのかどうか。割り込んだ場合は1月8日に下値支持線となった75日移動平均線までの下げ余地が広がります。75日移動平均線は本日2万3115円に位置しています。
今週は転換日柄
日柄面では昨年6月の二番底から今週は33週目となります。一目均衡表・時間論における第1波動の転換日柄となる週であり、ここで20日移動平均線割れとなると、しばし下値を探る展開が予測されます。
20日線割れなら
週足の一目均衡表・転換線は現在2万3609円に位置しており、ここを割り込む場合は基準線の位置する2万2172円まで下げ余地が広がります。日足の転換線、基準線は2万3533円に収斂しており、20日線割れの場合は2万3500~600円で下げ止まるのかどうかに注目しましょう。
日々勇太朗
大阪・船場発の経済情報マガジン 経済市場新聞 economypress
「新時代になった株式市場に大チャンスが来る」2月22日(土)第4回 株式セミナー in大阪
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