高野恭壽の相場指南~次の改革案への期待で戻す公算も

高野恭壽|高さん 証券市場新聞

日経平均は懸念された通り反落して始まりました。トランプ氏の政策運営が計画通り進まない可能性が強まり、先週末の期待が失望感へと一転したことが原因です。円相場も今年の高値を更新し110.09円と110円割れ寸前まで上昇しました。筆者は米国経済を支える必要から㌦安政策を強めるとみて輸出系の投資を中心に手控えることを説明しました。そうした面からのドル安円高ではなく、トランプ氏の政策運営不安から結果として円高が進んだことは意外でした。続いて重要政策の減税などの税制改革や金融改革が審議されますが、それについても懸念が強まっているために日経平均に悲観的な見方がでており、1月安値の18650円まで下落する見通しまででていました。しかし、税制改革や金融改革はオバマケア改革案よりも議会の通過の可能性が高い共和党では予想しており、オバマケア改革案撤回のショック安から次第に落ち着きを取り戻していくものとみられます。円相場は円高が進みましたが、110円割れ辺りが当面のメドとみられており、極度の悲観論はつつしむべきだとみています。
日経平均は18991円のマドがありましたが、27日の下げて埋めたことになります。また、18800円台は下値の大きなカベになっており、その辺りが当面の下値になるとみられます。
19600円台を付けてからこうした懸念材料で下落したとはいえ、ここまで下落した理由は外国人売りによるものとみられがちですが、日本の金融機関が外債の損失を埋めるための売りも加わったためとみられています。月末を迎えることで金融機関の売りはなくなるために月替わりからは上値を追いやすくなります。したがって、戻り場面では19300円どころまで戻すことも考えられます。
国内景気の回復という肝心買い材料が全く無視されています。円高でも来期の増益を見込める大手ゼネコンは増額修正に進むことが確実です。

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高野恭壽|高さん 証券市場新聞

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