株式市場新聞WEB版2022年11月7日号

2022/11/7月曜日

次はCPIに警戒

今週は10日に米国で10月CPI(消費者物価指数) が発表される。コア指数では+6.6%(前月同+6.6%増)同+6.6%)と高止まりの予想だが、この予想を上回ればインフレの更なる上昇からFRBの利上げ動向に大きな影響をもたらすことから警戒が必要だ。

10月のダウ平均は14%上昇し、1976年1月以来46年9カ月ぶりの上昇率を記録した。多くの機関投資家が指標とするS&P500種株価指数も8%高、ハイテク株で構成するナスダック総合株価指数も4%上昇した。そろって年初来安値圏に沈んでいた10月上旬以降の回復が顕著だ。

恐らくAIなどを活用し先物中心に短期トレードを繰り返すCTA(商品投資顧問業者)が寄り付き以降の下落により彼らの想定レベルを超えたことから、ポジションをアンワインドしているものと思われます。

FOMCの結果は次回12月の利上げ幅縮小が示唆されたものの、引き締めの打ち止めの時期が見えず、トータルタカ派との受け止めで、長期金利上昇し米国株が大幅に下落しました。

今週の活躍期待銘柄

日油

住友電工

日油(4403)の株価は10月23日に9月下旬以来の安値となる5010円まで売られていたが、その後は25日や50日線を上抜き底打ちの動き。好実態から8月3日の高値5740円を目指す動きに期待したい。
 脂肪酸誘導体は、環境エネルギー関連の需要が堅調に推移、DDS(ドラッグ・デリバリー・システム)医薬用製剤原料は、欧米への出荷が好調に推移し、23年3月期の第2四半期累計(4~9月)は連結営業利益で前年同期比10.4%増の204億3400万円を達成、通期予想は390億円(前期比9.6%増)へ上方修正されたが、更なる上振れに期待。

 住友電気工業(5802))の株価は10月3日の1458.5円を底値戻り歩調となり、直近では50日線を回復、本格上昇に期待。。23年3月期は第2四半期累計(4~9月)連結営業利益で前年同期比7.8%増の497億3900万円と増益を確保、通期予想である160億円(前期比30.9%増)達成へ向けて順調に推移している。自動車関連ではワイヤーハーネスや自動車電装部品、防振ゴムで拡販を進めたほか、銅価格上昇や円安の影響もあり、24.5%の大幅増収となり、情報通信も光配線機器や光デバイスなどのデータセンター関連製品の需要が増加している。

  動意銘柄

バンクイノベ
がS安

バンク・オブ・イノベーション<4393>が4日ストップ安。事前登録120万人を突破した新作RPG「メメントモリ」のへの期待を手掛かりにストップ高を交えて10日余りで株価は約5倍に急騰したが、10月18~31日の課金高が速報ベースで35億円だっと発表したことが利益確定のきっかけになった。18~23日は18億円だったため、課金高の伸びにピークアウトの兆しが見えてきたとの受け止められた。

ZHD
が急落

ZHD<4689>が4日急落、年初来安値を更新した。2日取引終了後に発表した23年3月期第2四半期累計の連結決算は、994億7800万円(前年同期比13.8%減)と2桁減益で着地したことを嫌気された。前年同期にワイジェイFXの売却益を計上していた反動や戦略投資費用が収益を圧迫、ディスプレイ広告も伸び悩んでおり、1Qの微減益から減益幅が拡大、直近3カ月の7~9月では20%を上回る減益になっている。

大阪チタ
が急伸

大阪チタニウムテクノロジーズ<2750>が4日、5日続伸。同社は11月2日の取引終了後、23年3月期の業績予想の修正を発表、連結売上高で410億円から430億円(前期比50.6%増)へ、営業利益で18億円から30億円(前期19億1400万円の赤字)へ上方修正した。為替相場が円安基調で推移したことが寄与する。

ブライトパス
がS高

ブライトパス・バイオ<4594>が4日ストップ高買い気配。2日取引終了後、2月1日に発行した新株予約権が大量行使され、権利行使が完了したと発表したことを受け、希薄化懸念が払拭された。1日に共同研究先の理化学研究所に対してiPS細胞由来再生NKT細胞療法に関わる全世界での独占的開発製造販売権を導入するオプション権を行使すると発表したことも引き続き材料視されている。

富士急
が高値

富士急行<9010>が4日大幅高で年初来高値を更新した。2日引け後に発表した23年3月期第2四半期累計の連結決算は、営業利益は19億4400万円(前年同期比5.2倍)都急回復したことが好感された。行動制限が全国的に解除され人流が回復するなか、主力の運輸が黒字に浮上し、レジャー・サービスが大幅増益となっており、通期計画の35億2000万円(前期比3.6倍)に対しても順調な進捗になった。

TDK
が急伸

TDK<6762>が2日、急伸。1日引け後、23年3月期通期の連結業績予想について、営業利益を1850億円から2000億円(前期比19.9%増)に上方修正したことが好感された。自動車生産台数回復やEV化、ADAS化の進展により、受動部品、センサの販売が拡大、スマートフォン新モデルの立ち上がりにより、二次電池やセンサも伸びており、第2四半期累計が1203億900万円(前年同期比47.4%増)と5割近い増益で着地た実績を踏まえ、通期計画を見直した。

2日のFOMC後、米国市場では2年物国債の利回りが10年債を上回る「逆イールド現象」が顕著になっている。
逆イールド現象は不況のシグナルともいわれておりFRBによる高金利政策の長期化とそれによる景気後退が近いことを意味する。

米国のFRBは2日のFOMCで0.75%の利上げを決定し、年金利は3.75-4.00%となりました。予想された通りの結果になって株価には大きなインパクトにはなりませんでした。

  11月に入ってから忘年会の話が増えてきた。コロナ禍のこの数年間は年末年始にかかわらず人と会うことすら躊躇っていたが、ウィズコロナで自由に行動できる今年はほぼコロナ禍以前の状態になっている。

編集後記

米国では雇用環境は未だ活況で平均時給も高いが、国内では給与水準が上がらないのに、年金支払い期間を65歳まで引き上げるとか、消費増税、新たな自動車税の導入とか、国民から吸い上げるのに躍起だ。本来なら、所得水準を引き上げることを優先すべきだが、自民党は統一教会問題すら解決できない無能。この状態で日本株を評価できるのか?米国任せの状態が続く。

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